チャドクガの毒針に、刺されたことはありますか?
もしも答えがYESなら、これからはチャドクガに十分警戒しなくてはいけません。
なぜなら、チャドクガの毒でアナフィラキシーショックを引き起こしてしまう可能性があるからです。
アナフィラキシーショックは命にかかわります。
万が一のときのためにも、きちんと理解をしておきましょう。
アナフィラキシーショックとは
アナフィラキシーショックという名前は、聞いたことがあるのではないでしょうか。
でも実際にどんな症状を起こすのかということは、知らない人も多いかと思います。
「二回蜂に刺されるとアナフィラキシーショックを起こす」と言われているのを知っていますか?
実はこれ、蜂に限ったわけではありません。
食べ物や薬物、チャドクガの毒でも、症状を引き起こす可能性があります。
アナフィラキシーショックは、短時間のあいだに全身性のアレルギーが起こる症状です。
私たちの体は毒やアレルギー物質が体内に侵入すると、抗体を作り出します。
二度目に同じ物質が体内に入ってきたときに、その抗体が反応。
本来ならば体を守るはずの防衛反応なのですが、反応が過剰に起こって体に害を及ぼすのがアナフィラキシーショックです。
アナフィラキシーショックの症状
一般的にアナフィラキシーショックは、二回以上蜂やチャドクガに刺されると起こると言われています。
ですが一度目でも油断はできません。
反対に、二度目はなんともなくても三度目で症状が表れる場合もあります。
次のような症状が現れたときは、アナフィラキシーショックを疑ってください。
・蕁麻疹、かゆみ、皮膚の赤みが出る
・唇や舌、口の中やまぶたが腫れたりかゆくなったりする
・息切れがしたり、咳が出たりする。呼吸が苦しくなる
・ぜいぜい、ヒューヒューとした呼吸をする
・血圧が低下する
・倒れてしまう、失禁する
アナフィラキシーショックは、とても危険な状態です。
心停止に陥る場合もあります。
症状が起こるまでの時間は、アレルゲンによっても異なりますが、チャドクガや蜂の毒は直接体内に入り込むため、短時間で症状が現れることが多いようです。
蜂にさされた場合、心停止までの時間は約15分というデータもあります。
様子がおかしいと思ったら、すぐに救急車を呼んでください。
また、症状が一度落ち着いても、再度ぶり返す可能性も。
症状が安定しても安心せずに、すぐに病院に行きましょう。
二度とチャドクガに刺されないために
ではアナフィラキシーショックは、どうやって対策をすればいいのか。
それはもう、アレルゲンに警戒するしかありません。
チャドクガの幼虫や成虫が発生するのは、5~9月の間。
冬の間は卵で越冬するのですが、卵にはチャドクガの成虫の毒針が付着しています。
要するにチャドクガの毒針には、1年中気をつけなくてはいけないのです。
冬でも夏でも、ツバキや山茶花のある生け垣には近づかないこと。
風が吹いても毒針は飛んでくるので、風のある日は風下に行かないように注意して。
チャドクガの駆除は念入りに
自宅にツバキの木がある場合は、きちんと駆除を行ってください。
チャドクガは1年に2回産卵するので、年に2回のサイクルで行うのが効果的です。
卵の時期に、剪定して駆除。
幼虫の時期には、薬剤を使って駆除。
とても大変ですが、チャドクガを発生させないためにはこれしかありません。
チャドクガの駆除を行うときには長袖長ズボンはもちろん、手袋にゴーグルと完全防備で行ってください。
ですがやはり、チャドクガの駆除は難しいもの。
心配な場合は無理をせず、業者さんに相談してみましょう。
まとめ
・アナフィラキシーショックとは、非常に重い全身性のアレルギー症状
・腫れたりかゆくなったり、呼吸に異常が見られる場合はすぐに救急車を
・チャドクガが好むツバキや山茶花の生け垣には近づかない
・家にツバキなどの木がある場合は、しっかりとチャドクガの駆除を行う
たかが昆虫でも、人の命に関わるような毒を持っています。
特にチャドクガの毒針は、刺されるとかゆみがひどいことでも有名です。
今までに刺されたことがない人も、チャドクガには十分注意をしてください。