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秋から冬にかけて旬になるチンゲン菜。

家庭菜園でも初心者から手軽にはじめられるため、チンゲン菜を手にする人は多いのではないでしょうか。

育てる際に葉物野菜なので病害虫の被害を受けるとなかなか高品質なチンゲン菜が収穫出来ずに困ってしまいますね。

 

そんなチンゲン菜にはどんな害虫がつきやすいのでしょうか?

虫の生態、駆除・対策方法を併せてご紹介します。

チンゲン菜につきやすい害虫の生態

 

チンゲン菜には「コナガ」「アオムシ」「アブラムシ」「キスジノミハムシ」「カブラハバチ」「ダイコンハムシ」といった害虫がつきやすいです。

 

「コナガ」は12~15mmほどのチョウの仲間です。

アブラナ科のキャベツやブロッコリーなどの野菜に発生しやすく、農薬に強い性質がある厄介者です。

幼虫は葉の中に潜って葉肉を食害しますが、成虫になると葉の裏側から表皮を残して食害します。

そのため、食害された跡は白っぽく透けています。

コナガの被害を放置しておくと光合成ができなくなり、チンゲン菜の成長を止めてしまいます。

益虫であるクモやゴミムシを殺してしまう薬剤を使うことでコナガが発生する原因となります。

 

「アオムシ」はチョウ目の幼虫のなかでも長い毛に覆われていない緑色の幼虫のことを指します。

アオムシはアブラナ科の野菜を好んで食害します。

自分の体重の数十倍もの葉を食べるため、見つけ次第すぐに駆除をすべき害虫です。

葉が食害されると光合成ができずに成長できなくなったり、傷んだりします。

大量発生すると葉脈だけを残してチンゲン菜の大部分が食べつくされてしまうことも。

高層階などのベランダで育てていると、益虫が寄らなくなるのでアオムシが大量発生してしまうこともあるようです。

 

「アブラムシ」は体長2~4mmほどの虫でさまざまな野菜などに寄生しています。

1年中発生しますが、3~11月ころの少雨時期に特に活発になります。

アブラムシは吸汁をしますが、それでミニトマトが萎えたり枯れたりすることはありません。

しかしさまざまなウイルスを媒介することから厄介者とされています。

アブラムシを放置するとアブラムシから出た甘露にアリが集ったり、「すす病」の発生原因にもなります。

窒素成分の多い肥料を使っている野菜などに惹かれて飛んでくる傾向があります。

 

「キスジノミハムシ」は体長2~3mm程度で、黒褐色の身体に黄色いスジがあります。

20~30匹の集団で葉を食害し点々と穴をあけていき、幼虫は根を食害するのが特徴的です。

成虫は見つけ次第捕殺しますが、ノミのように跳ねて逃げるので捕まえにくいです。

幼虫は土壌の10cmほどのところに潜っているため、見つけるのが困難です。

キスジノミハムシは1ヶ月ほどかけて成虫になるので5~6月は成虫と幼虫の両方の食害が受けやすいです。

雨が少ない時期やアブラナ科の野菜を連作すると発生しやすくなります。

 

「カブラハバチ」は体長7~8mmほどで、頭部と翅が黒色、胴体がオレンジ色をしており、幼虫は光沢のある真っ黒なイモムシ状です。

カブラハバチは柔らかい葉に好んで産卵し、飛来して幼苗に卵を植え付けます。

柔らかな葉を中心に食害し、不規則な穴をあけていきます。

気温が落ち着いた秋ころに活動が活発化します。

 

「ダイコンハムシ」は体長4mmほどで、ダンゴムシのような形状の真っ黒な甲虫です。

成虫は葉を食害し、幼虫は根や茎を食害します。

成虫が少数しかいなければ大きな被害は受けにくいですが、成虫や幼虫が大量発生すると光合成できないほど葉を食害されたり、チンゲン菜が枯渇します。

飛来して葉に産卵をし、幼虫は土壌に潜っているので知らない間にチンゲン菜の育成がとまってしまうこともあります。

 

チンゲン菜につく害虫の駆除・対策

チンゲン菜につく害虫たちは捕殺したり、被害があった部分を摘み取ってしまうのが効果的です。

比較的大きなサイズの害虫がつきやすいため、0.5mmほどの網目の防虫ネットを張るのも効果的です。

 

薬剤を使用する場合、コナガやアオムシには「エスマルクDF」「チューンアップ顆粒水和剤」といった益虫に被害を及ぼしにくいもの。

アブラムシにはでんぷんで窒息させる「粘着くん」や高い浸透移行性・残効性・即効性のある「アルバリン顆粒水溶剤」。

キスジノミハムシやダイコンハムシにはガス効果で土壌の幼虫にも効果的な「ダイアジノン粒剤5」や高い浸透移行性・残効性・即効性のある「アルバリン顆粒水溶剤」。

上記のような薬剤がおすすめかと思います。

 

薬剤を使用する場合は益虫を殺してしまわないようなものを選ぶのがいいですね。

土壌にいるものは捕殺するのが難しいので、土壌にも効く薬剤は便利です。

まとめ

 

 

・チンゲン菜には「コナガ」「アオムシ」「アブラムシ」「キスジノミハムシ」「カブラハバチ」「ダイコンハムシ」といった害虫がつきやすい。

・比較的大きなサイズの害虫がつきやすいため防虫ネットを張るのも効果的。

・薬剤を使用する場合は益虫を殺してしまわないようなものを選ぶのがおすすめ。

 

葉物野菜はできるだけ薬剤を使用したくないですが、土壌に潜んでいる幼虫が出てくるとあっという間に被害が拡大する可能性もあります。

そのため土壌にいる幼虫は特に薬剤で駆除してしまった方がいいかもしれません。

益虫と薬剤の相性も見てから使用を決めた方がいいですね。

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