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果樹に虫は付き物。

特に夏は虫が多くなり、みかんも害虫被害にあいやすいですね。

庭木としても人気の高いみかんですが、どういった病害虫の被害を受けやすいのでしょうか?

みかんの木につく虫の正体は?

 

「ミカンハダニ」「アブラムシ」「ハマキムシ」「カイガラムシ」「エカキムシ」などの害虫がみかんの木につきやすい害虫です。

種類にもよりますが、夏が最も害虫の被害を受けやすいそうです。

平均的に5~10月ころが害虫が発生しやすいです。

 

みかんにつく害虫の生態と影響とは

 

ミカンハダニについて

「ミカンハダニ」はハダニの中まで、柑橘類に被害をもたらす重要害虫です。

体長0.3~0.45mmほどで、身体は赤色です。

ミカンハダニはクワやモモ、ナシにも寄生し、卵の状態で冬は休眠しています。

柑橘類に寄生するものは冬も休眠しません。

また、気温が高く乾燥している環境で増殖する性質があります。

ミカンハダニは葉の裏に寄生するため、白い斑点やかすり傷のような跡を残します。

放置しておくと葉焼けを起こしたり、枯れたりしてしまいますので駆除をします。

 

アブラムシについて

「アブラムシ」は体長2~4mmほどの虫でさまざまな野菜などに寄生しています。

1年中発生しますが、3~11月ころの少雨時期に特に活発になります。

アブラムシは吸汁をしますが、それでみかんが萎えたり枯れたりすることはありません。

しかしさまざまなウイルスを媒介することから厄介者とされています。

アブラムシを放置するとアブラムシから出た甘露にアリが集ります。

またこの甘露は「すす病」の発生原因にもなります。

 

ハマキムシについて

「ハマキムシ」は体長10mmほどの蛾で、4~11月に発生します。

年4~5回ほどのサイクルでだらだらと発生するので、1年中成虫や幼虫、蛹が見られます。

葉をまいたりつづり合わせた中に生息して、葉や芽などを食害します。

そのため葉の機能が著しく損なわれ、葉に白色に透けた斑点があらわれます。

果実や種子のなかに侵入したり、茎や根に穴をあける品種のハマキムシもいます。

 

カイガラムシについて

「カイガラムシ」は体長2~3mmほどで、セミやカメムシなどの親戚です。

葉や枝、三木に白や茶色の斑点があったり、殻っぽい見た目でたくさん集まっているものはカイガラムシの可能性があります。

胃とのような口吻を葉や茎に差し込んで樹液を吸います。

種類によっては殻によって守られて薬剤が効かない場合もあり、地道に手で摘んでいく必要があります。

冷暗所を好む性質があるため、プランターなどでみかんを育てている場合は風通しのいい明るいところへ置くと発生しにくくなります。

カイガラムシを素手で駆除する際、体液でアレルギーを起こす可能性があるので手袋をしたり割りばしを使うのがおすすめです。

 

エカキムシについて

「エカキムシ」は体長1~2mmほどのハエの仲間です。

4~11月くらいに発生し、幼虫は葉のなかに潜りこみ食い進んでいきます。

葉に白い線状の模様が入っていたらエカキムシの可能性があります。

エカキムシは発生期間中に飛来して葉に卵を産み付けますので、苗から持ち込んでもエカキムシの被害を受ける可能性があります。

そのため、ベランダでも高層階でもエカキムシの被害を受けるおそれがあります。

放置しておくと大量発生の原因となり葉の機能が損なわれ、枯れてしまいます。

 

みかんにつく害虫駆除・対策

 

みかん園では多くの場合、薬剤散布をして害虫から身を守っています。

調べてみましたらモスピラン水和剤、フロアブル水和剤、ネオニコチノイド系殺虫剤などがみかんの木につく害虫たちに効きやすいようです。

 

薬剤といっても成虫を即死させるものから脱皮の阻害をして死に至らしめるものなどさまざまな種類があります。

どんな害虫の被害を受けているのか、幼虫なのか成虫なのか、どこに潜んでいるのかなどを調べてから薬剤を選択しましょう。

 

ハマキムシやカイガラムシなど葉や殻に包まれて身を守っている害虫には薬剤がなかなか効かないことがあります。

そういった場合は浸透移行性のある薬剤を選択するのがベストです。

 

皮を剥いて食べるのが一般的とはいえ、できる限り薬剤に頼らずに害虫駆除・対策をしたいですね。

そういった場合はやはり軽度なときから被害にあった葉・花・果実・枝を取り除いていくのが一番効果的なようです。

みかんの木にかかる病気でもそうですが、胞子を飛ばす菌であったり、飛来する虫もいるので必ず袋に詰めてから破棄をしましょう。

周辺に取り除いたものを放置してしまうと、再び被害にある恐れがありますので気をつけてください。

 

まとめ

 

 

・「ミカンハダニ」「アブラムシ」「ハマキムシ」「カイガラムシ」「エカキムシ」などの害虫がみかんの木につきやすい害虫。

・モスピラン水和剤、フロアブル水和剤、ネオニコチノイド系殺虫剤などがみかんの木につく害虫たちに効きやすい。

・薬剤といっても成虫を即死させるものから脱皮の阻害をして死に至らしめるものなどさまざまな種類があるので状況に応じて使い分ける。

・薬剤に頼らない場合は葉・花・果実・枝を取り除いていくのが効果的。

 

そろそろみかんが美味しい季節ですね。

しかし害虫被害は今がピーク…。

美味しいみかんを収穫するために、病害虫の被害はできる限り抑えたいですね。

どういった害虫がついているのかを確認して、都度摘み取ったり薬剤を駆使して対応しましょう。

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