家庭菜園でも人気なプチトマト。
夏は美味しい実がたくさん実って、見目もかわいらしいですね。
しかし外で育てていると害虫被害は付き物。
プチトマトには一体どんな害虫がつきやすいのでしょうか?
駆除方法や対策を併せてご紹介します。
ミニトマトにつく害虫の正体は?
ミニトマトには「トマトサビダニ」「トマトハモグリバエ」「ヨトウムシ」「アブラムシ」「オオタバコガ」といった害虫がつきやすいです。
4~8月に最も害虫が発生しやすく、幼苗期に害虫の駆除ができないと被害が大きくなりやすいので注意が必要です。
ミニトマトにつく害虫の生態
「トマトサビダニ」は体長0.15~0.18mmほどダニの仲間です。
高温乾燥を好み、低温に弱いので0度近い気温だと数時間で死亡します。
トマトサビダニは肉眼では確認できませんが、寄生されていると葉や茎がサビ色になって枯れていきます。
大量のトマトサビダニに寄生されると10日ほどでミニトマトの苗は枯れてしまいます。
非常に弱い害虫なので薬剤散布をしていると被害を受けることはほとんどありません。
「トマトハモグリバエ」は体長2mmほどの、ハエのなかでも小さな種類です。
葉の中に侵入して食害をします。
ミニトマトの葉に線状の白い跡が残っていたらトマトハモグリバエに寄生されている可能性があります。
幼虫は葉の中に3~4日ほどしか住み着いていないので食害跡を見つけてもすでにそこにはいない場合もあります。
肥料を多く使用していたり、薬剤を使って天敵が忌避されていることでトマトハモグリバエが発生します。
「ヨトウムシ」は体長は最大4~5cmになります。
飛来して卵をミニトマトの葉に植え付けて繁殖します。
葉の表皮と葉脈は食べ残し、柔らかい葉肉部だけを食べます。
ヨトウムシを放置しておくと新芽も食べてしまうので植物の成長が止まってしまいます。
枯れた植物にも他の害虫や病気がわくリスクが増すため、枯れたからといって放置するのは適切ではありません。
「アブラムシ」は体長2~4mmほどの虫でさまざまな野菜などに寄生しています。
1年中発生しますが、3~11月ころの少雨時期に特に活発になります。
アブラムシは吸汁をしますが、それでミニトマトが萎えたり枯れたりすることはありません。
しかしさまざまなウイルスを媒介することから厄介者とされています。
アブラムシを放置するとアブラムシから出た甘露にアリが集ったり、「すす病」の発生原因にもなります。
窒素成分の多い肥料を使っている野菜などに惹かれて飛んでくる傾向があります。
「オオタバコガ」は体長25~35mmほどの蛾の仲間です。
蕾・葉・茎・果実に小さな穴をあけて食害します。
殺虫剤の使用が多いと天敵が減ってオオバタコガが増えやすくなります。
メスは1匹で1000~2000個ほどの卵を産み付けるので、飛来できないように防虫ネットを張るのがおすすめです。
また、オオバタコガに効く殺虫剤が少ないため、直接手で摘み取るなどの対応が必要です。
害虫駆除・対策
被害が軽度の場合は直接手で摘み取っていくのが効果的です。
摘み取った葉や枝などはしっかりと破棄しないと、葉の中に侵入している害虫が出てきてまたミニトマトに住み着いてしまうこともあるので注意が必要です。
また、葉の中に住み着いている害虫は手でつぶしていくだけでも効果があります。
トマトサビダニなど微小の害虫に対してはあまり効果的とはいえませんが、防虫ネットを張るのも飛来する害虫に対して効果的です。
網目が0.1mm程度のものがあればトマトサビダニにも有効かと思います。
被害が広がってしまった場合は薬剤に頼るのも手です。
粘着くん、コロマイト乳剤、カスケード乳剤、ネオニコチノイド系殺虫剤などが上記の害虫たちに効果的かと思います。
粘着くんは殺虫剤ではなく、薬液で窒息死させる薬剤なのでトマトサビダニやアブラムシといった微小の害虫に対して効き目が高いようです。
また、肥料の成分によって寄ってきやすい害虫も多いので使っている肥料を見直すことも大切です。
まとめ
・ミニトマトには「トマトサビダニ」「トマトハモグリバエ」「ヨトウムシ」「アブラムシ」「オオタバコガ」といった害虫がつきやすい。
・被害が軽度の場合は直接手で摘み取っていくのが効果的。
・肥料の成分によって寄ってきやすい害虫も多いので使っている肥料を見直す。
夏にはミニトマトをプランターで育てますが、外で育てていると害虫被害を受けやすいですね。
どういった害虫が発生しているのかを突き止めて、肥料を見なおしたり手で直接摘み取ったりといった対応が大切です。
トマトハモグリバエの場合は葉に潜っている期間が短く、すぐに被害が拡大してしまうので2~3日に1度はミニトマトをしっかり確認した方がいいそうです。